シミやあざのレーザー治療を考えている方なら「ピコレーザー」もしくは「PICOレーザー」という言葉を一度は目にしたことがあるでしょう。
この「ピコレーザー」とは、いったい何なのか。
なぜ人気があるのか。
どんな症状に効果的か。
他のレーザーとの違いは何か。
今回は、ピコレーザーに関するこのような疑問についてお答えします!
ピコレーザーとは?
ピコレーザーとは何か、ざっくり説明。
- シミの治療やアートメイク・タトゥー除去に用いられる
- 世界で最高レベルの治療効果を誇る
- 照射中の痛み、赤みなど肌へのダメージ、レーザー後色素沈着のリスクが低い
- 肌質の改善効果も期待できる
中でも一番大きなピコレーザーの特長は「効果は高く、リスクは低い」ということ。
その理由は、パルス幅が極めて短い、つまりは「照射時間が極めて短い」ことにあります。
ピコレーザーは、1兆分の1秒である「ピコ秒」単位の短い時間で照射することにより、治療中の痛みと肌へのダメージを最小限に抑えることができるのです。
【比較】従来のレーザー VS ピコレーザー
従来のレーザー | ピコレーザー | |
---|---|---|
単位 | ナノ秒 | ピコ秒 |
照射時間 | 比較的長い | 比較的短い |
照射中の痛み | 強い痛みを感じる場合もある | ゴムを軽く弾く程度の痛み |
テープ保護 | 必要 | 不必要(軟膏のみでOK) |
ダウンタイム | 約5~7日間 | ほぼなし |
色素沈着のリスク | 中 | 低 |
料金相場 | 1か所あたり 約3,000円~ | 1か所あたり 約3,000円~ (ピコショットの場合) |
従来のレーザーよりも照射時間が短くなることで、皮膚への熱作用がさらに少なくなり強い痛みを感じたりやけどの心配もなくなりました。
また施術後の保護テープ不要で、施術当日からメイクができるなど、ダウンタイムがほとんどないこともメリットです。
ピコレーザーは、3種類に分けられる!
ピコレーザーは、大きく分けて以下の3種類。
- ピコショット
- ピコトーニング
- ピコフラクショナル
これらは「照射方法」が異なるために、それぞれ治療時間や効果的な症状、値段なども違ってきます。
ここからは3種類のピコレーザーを一つ一つ説明していくので、ぜひあなたに合うピコレーザーを見つけてみましょう!
シミ取りには「ピコショット」
治療部位以外の皮膚へのダメージを最小限に抑えながら、ピンポイントでシミやそばかすの治療ができます。
濃いシミや大きいシミは数回の治療が必要になる場合もありますが、薄く小さいシミであれば1回の治療でほぼ消えることが多いです。
高速のレーザーがメラニン色素を破壊するため、個人差はありますが、痛みも従来のレーザーに比べて感じにくいと言われています。
熱作用がほとんどないので、炎症後色素沈着が起きる可能性も低いです。
【ピコショットの特徴まとめ】
効果 | ・日光性黒子、老人性色素班の改善 ・そばかすの改善 ・タトゥー除去(カラータトゥーも可) ・アートメイク除去 |
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治療間隔 | 月に1度の間隔で約2〜3回 |
治療時間 | 約10〜30分 ※シミの数や大きさ、肌の状態により異なる |
値段 | 1回 約10,000円〜15,000円 ※1㎠以内の場合 |
ダウンタイム | ・ほぼなし ・保護テープは不要 ・当日からメイク可能 |
肝斑やくすみには「ピコトーニング」
「ピコトーニング」は肝斑やくすみ、に効果的な治療です。
皮膚表面への熱ダメージを減らし、より安全でスピーディーな治療が可能になりました。
ピコトーニングは、従来のレーザートーニングでは効果を実感できなかった人などにも向いていると言われています。
【ピコトーニングの特徴まとめ】
効果 | ・肝斑 ・くすみ ・炎症後色素沈着の改善 ・総合的な美肌効果 |
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治療間隔 | 月に1度の間隔で約5回 |
治療時間 | 約30分 ※治療部位や肌の状態により異なる |
値段 | 顔全体1回 約20,000円〜30,000円 |
ダウンタイム | ・ほぼなし ・当日からメイク可能 |
シワや毛穴の開きには「ピコフラクショナル」
ピコフラクショナルには、真皮と表皮を新しく生まれ変わらせて肌のターンオーバーの正常化を促し、美肌へと導く効果があります。
高密度のレーザーによる衝撃波で表皮の内側に微小な空洞を作り、その刺激によってコラーゲンの生成を促します。
また、個人差はありますが、従来のフラクショナルレーザーよりも痛みが軽いと言われています。
【ピコフラクショナルのポイントまとめ】
効果 | ・ニキビ跡 ・毛穴 ・シワ ・たるみなど総合的な美肌効果 |
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治療間隔 | 月に1度の間隔で約3回 |
治療時間 | 約30分〜1時間 ※治療部位や肌の状態により異なる |
値段 | 顔全体1回 約40,000円〜80,000円 |
ダウンタイム | ・ほぼなし ・当日からメイク可能 |
ピコレーザー治療後は
徹底した紫外線対策を!
ピコレーザーは比較的ダウンタイムの少ない医療用レーザーですが、レーザー照射後は肌が刺激を受けやすく、紫外線を吸収しやすくなっています。
治療部位が強い紫外線を受けると、シミが濃くなったり炎症後色素沈着を起こす可能性が高くなりますので、徹底した紫外線対策が大切です。
また、ピコショットでの治療後に治療部位がカサブタになることが多くあります。このカサブタは掻いたり無理に剥がさず、自然と剥がれ落ちるのを待ちましょう。
【まとめ】ピコレーザーについて
ピコレーザーは、低いリスク・費用で高い効果が期待できる、コスパの良い治療です。
そんなピコレーザーには「ピコショット」「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」の3種類があり、それぞれの特徴と効果は以下の通りです。
ピコショット | ピコトーニング | ピコフラクショナル | |
---|---|---|---|
有効な症状 ※一例 |
・シミ ・そばかす ・タトゥー除去 |
・肝斑 ・くすみ ・色素沈着 |
・ニキビ跡 ・しわ ・たるみ |
肌へのダメージ | 少 | ほぼなし | ほぼなし |
目安照射回数 | 約2~3回 | 約5回 | 約3回 |
それぞれの治療法に異なった特徴がありますので、皮膚科や美容クリニックでしっかりカウンセリングを行い、肌の悩みや状態に合わせたピコレーザーの治療を受けるようにしましょう。